長澤まさみ、ラン・ジェンロンらが登壇!『ショコラ』舞台挨拶レポート
長澤まさみが中国語のセリフで挑んだ初の海外進出ドラマ『ショコラ』のDVDリリースを記念し、1月6日(火)秋葉原 UDXシアターにて舞台挨拶付き試写会が行われ、主演の長澤まさみ、ラン・ジェンロン、北村豊春監督が登壇しました。
― まずはお一人ずつご挨拶をお願いします。
ラン・ジェンロン(以下ラン):(日本語で)皆さん、こんばんは。私はブルーです。
長澤:よろしくお願いします。(中国語で)長澤まさみです。よろしくお願いします。
監督:ハロー、My name is TOYOHARU KITAMURA。頑張って英語をしゃべってみました(笑)。北村です。本日は皆さま来ていただいてありがとうございます。
― 撮影は今から2年ほど前になりますが、長澤さんは台湾に五ヵ月滞在して中国語のレッスンもしっかりとされたそうですね。中国語習得には苦労されましたか?
長澤:撮影当時は中国語を全くしゃべれなかったし、聞くこともできなかったのでセリフを丸暗記するという形でした。中国語にはピンインという読み方があってそれを覚えるところから始めて、2週間くらいは毎日9時間レッスンをして中国語に慣れる日々を過ごしたのですごい大変な思いをしました。監督もプロデューサーさんも厳しい方だったので(笑)、撮影中もちゃんとしゃべれないと何度もやり直していました。なので言葉の発音はわりと頑張ってやれたんじゃないかなと思います。
― 監督、けっこう厳しくされたのですか?
監督:僕は台湾に住んで17年になりますが、ドラマを観た台湾人の友達はみんな僕より(長澤さんの方が)うまいと言ってました(笑)
― 台湾での生活はいかがでしたか?食事や文化の面で苦労したことなどは?
長澤:台湾料理はとてもおいしくて、特に日本の料理が恋しくなることはあまりありませんでした。台湾料理は日本料理に似ているんです。煮物料理など日本食と変わらない感じで、やさしい味の料理からガッツリと力になるような食べ物まで沢山あって食に関しては天国でした。台湾の皆さんは日本人にとてもやさしく接してくださるので、一緒に台湾に行っていた日本のスタッフさんと「みんなに支えられてるね」という話をするくらい不自由はありませんでした。
― 文化の違いを感じることはありましたか?
長澤:台湾の方は本当に日本に好感を持ってくださっていて、逆に日本の良さを教えていただくことがあるくらいでした。撮影のしかたの違いにとまどうことはありましたが、文化の違いにびっくりするということはあまりなかったと思います。
― 日本語で話しかけられることもあったのですか?
長澤:中国語だとカタカナも全部漢字表記になるんです。私の名前はひらがなで「まさみ」ですけど、漢字表記になってその中国語発音で声をかけられることがありました。私自身はその名前に馴染みがなかったのですが、その発音で認識してくださってる方がいるんだということに驚きました。
― ラン・ジェンロンさんは長澤さんとの共演でいろいろサポートもされたとうかがっています。実際の撮影はいかがでしたか?
ラン:サポートなんておこがましくて言える立場ではないのですが、同じ俳優という仕事をしている者としてできるだけのことはしたいと思いました。もし僕も一人で日本に来て日本の作品に出演したら言葉の面でのプレッシャーが大きいと思います。現場ではできるだけ長澤さんを静かにさせてあげて集中できるようにしようとは心がけていました。
― 長澤さんの中国語はいかがですか?
ラン:監督よりうまいですね(笑)。僕は監督と知り合って10年経つのですが、この10年監督の中国語は上達してないですね。
― 実際にドラマの中で「千恵の中国語が上達したな」というセリフも出てきますが、ドラマの撮影中に本当に上達していったという感じでしょうか?
ラン:進歩どころか、毎回撮影のたびに僕は感動していました。
― 台湾在住18年目を迎える監督ですが、やはり中国語の発音は難しいんですね。
監督:18年台湾でやっていますが未だに通じない時もあります。たぶんわからない方は僕の中国語がめっちゃうまいように聞こえると思いますが、実際はアグネス・チャンが日本語をしゃべる感じなんですよ。
― 日本に来てびっくりしたことはありましたか?
監督:とにかく食事がおいしいですね。白ごはんとかがおいしくて。昨日もお腹がいっぱいになるくらい食事をしてから一蘭のラーメンを食べに行って替え玉もしました。
― 台湾での撮影ですが、ラン・ジェンロンさんの人気はどうですか?
長澤:地方に行った時にブルー(ラン・ジェンロン)さんの中学生のファンの方に会いましたよね?本当に大スターなんだなと思いました。
監督:基本的にいつも恐い顔をしているので声をかけづらいというのはありますけど。
長澤:目力があるからね(笑)
― ランさん恐い顔をしていると言われていますが。
ラン:僕はあまり社交的ではなくて、それは小さいころからの性格なのですが、僕をあまり知らない方は少し近づきにくいと思われるようです。確かにシャイで自分から進んで人と話すタイプではないんです。
― 長澤さん、教えてもらった台湾語はありますか?
長澤:台湾では基本的に北京語が使われているのですが、その他にもともと台湾語があるんです。親分役をやったマー・ルーロンさんとブルーさんは台湾語を話せるのでいろいろと教えていただいたのですが、そこで覚えた言葉の一つが「カオヤオ」でした。これはスラングで「うるせえ」という意味なんですが、そういう悪い言葉を私に言わせて場を和ませてくれたりしていました。
― 本作は日本のコミックが原作でしたが、演じるにあたって気をつけたことはありますか?
長澤:実は『ショコラ』は以前日本でもドラマ化されていて観たことがあったし、とても好きな作品でした。可愛らしくポップでありながら人情を描いているところが台湾の方とも分かち合える部分なのかなと思います。ですので、その愛という部分を大切に演じたいと考えていました。
ラン:日本のコミックが原作だったので、マンガの中のキャラクターと現実の人間をどうバランスを取って演じるべきか少し戸惑いもありましたが、監督がそのバランスを上手く取ってくださって、力を入れずに観られるような素晴らしいドラマに仕上げてくださったので感謝しています。
長澤:(ラン・ジェンロンの話を聞きながら監督とコソコソ話して)監督がホントはブルーさん、そんなこと思ってないんじゃないのかなぁって!
ラン:北村監督はもともとマンガチックな方なんです。僕はわりと正常な役者なので、マンガチックな部分と正常な部分と現実の部分とを、うまくバランスを取ってできたのではないかと思います。でも演出があまりにもマンガチックになると周りの人に止められていました(笑)
― 監督はどんなところを気をつけて、どのように作り上げたいと考えられたのでしょうか?
監督:自分の中では原作のコミックを意識していました。先生の漫画は絵がきれいでとても好きなんです。役者を選ぶときにもできるだけコミックを意識しましたし、設定もできるだけコミックに合わせるようにしました。
ここで原作コミックの作者・窪之内英策氏がサプライズで登場。窪内氏から長澤まさみとラン・ジェンロンに直筆の似顔絵がプレゼントされました。
最後にそれぞれがドラマの見どころをアピール。
ラン:今回は長澤まさみさんと共演できて嬉しかったです。このドラマは監督はもちろんスタッフ、キャスト全て一流の方で、監督は映画の監督もされているので映画に匹敵するような規模で撮られた作品です。ビジュアル的にも楽しんでいただけると思います。また長澤まさみさんが頑張った中国語をじっくりご覧いただきたいと思います。
長澤:日本のドラマとは違った台湾テイストのドラマで、気持ちをストレートに言葉にしていたり、キャラクターの濃さだったり、愛を感じられるポップで可愛らしいラブストーリ&人情ストーリーです。そんな『ショコラ』の良さを少しでも多くの皆さんに見ていただけたらなと思います。今日はありがとうございます。
監督:このドラマは30話くらいあります。日本のドラマはだいたいは12話くらいなので30話と聞くとお腹いっぱいという感じになるかと思います。なので、3~4日で合宿をしているような気持ちで集中してその世界に浸って楽しく観てほしいと思います。この作品はデジタルで観るという前提でカメラワークや照明にもこだわりました。またアクションシーンは台湾ではカットされている部分もあるのですが、日本でリリースするDVDにはきちんと収録されているので僕達の努力の成果が見れると思います。観てください。買ってください。借りてもいいです(笑)。よろしくお願いします。
<作品情報>
『ショコラ』
【キャスト】
長澤まさみ『モテキ』
ラン・ジェンロン「僕らのメヌエット」
マー・ルーロン『海角七号/君想う、国境の南』
ウー・ジエンハー
イン・ウェイミン『海角七号/君想う、国境の南』
ジミー・ハン『夢の向こう側~ ROAD LESS TRAVELED~』
【STAFF】
製作総指揮:ジェリー・フォン「イタズラなKiss II ~惡作劇2吻~」
監督:北村豊晴 『一万年愛してる』 (台湾で活躍する日本人監督)
脚本:チー・シーリン「イタズラなKiss ~惡作劇之吻~」「花ざかりの君たちへ~花様少年少女~」、 チェン・ホイルー「ブラック&ホワイト」
原作コミック:窪之内英策「ショコラ」(小学館刊)
【レンタル】※TSUTAYAだけでレンタル開始
■2015年1月7日(水)
ショコラ Vol.1~7
■2015年2月3日(火)
ショコラ Vol.8~15
本編各巻1話収録
発売・販売元:カルチュア・パブリッシャーズ
【セル】
■2015年1月16日(金)
ショコラ DVD-BOX1
本編計約630分/7枚組(第1~7話)
■2015年2月4日(水)
ショコラ DVD-BOX2
本編計約720分/8枚組(第8~15話)
各¥15,000(税抜)
発売元:カルチュア・パブリッシャーズ
販売元:エスピーオー
<レンタル・セル共通>
1話70分予定(台湾放送版)/16:9/片面1層/ドルビーデジタル2.0ch ステレオ/音声:オリジナル中国語/字幕:日本語字幕
※商品デザイン/組枚数/仕様は変更になる可能性がございます。
Comic International Productions Co.,Ltd.
Eisaku Kubonouchi/Shogakukan Inc
公式サイト:http://chocolat-t.jp/