その美声で多くのファンを魅了してきた韓国のボーカルグループ、SG WANNABEが4月21日、彼らが日本で初めてのステージを行った品川プリンス ステラボールで、再びそのすばらしい歌声を響かせた。

会場が暗転し、歓声が響くなか、1曲目の『胸ときめくように』から、ステージに登場したキム・ヨンジュン、キム・ジノ、イ・ソクフンの3人と客席のファンとの息はピッタリ。観客が自然に立ちあがり、手拍子が始まる。2曲目の『ラララ』ではすでにみんなノリノリに。ジノがマイクを向けて「一緒に!」と叫ぶと、それに応えてファンも一緒に歌い、最後には「ラララー♪」と声を合わせた。

そこからは司会の古家正亨氏のリードで楽しいトークがスタート。デビュー14年ということで、過去の彼らの映像や写真がスクリーンに映し出され、メンバーも観客も大爆笑。若き日のスタイリッシュな写真を前に、ジノは「この時はファッションに関心がなくて、着せられるまま、スタイリングされるままでした。それで美容院でも“お似合いです”なんて言われていたけれど、“うそだ~”と思っていました」と苦笑。マッシュルームカットだった時代の写真を見て、「見ているのがつらい…」とうなだれるソクフンも、トレードマークのメガネについて「スタイリストの方がしてくださるままにかけていました。でも今日かけているのは私物で、除隊してからはこればっかり」とこだわりのないことを語る。おしゃれなスーツ姿でうつむき加減の写真を見て、古家氏に「これは何を考えていたんですか?」とツッコまれると、ヨンジュンは「家に帰りたいとか、今日のご飯は何かな…とか?」と答え、ジノが「当時は65キロくらいで、今は85キロ。実は今回ファンの方に服をいただいて着てみたのですが…(笑)」と体型の変化を告白し、会場は大きな笑いに包まれた。

続いて昨年リリースされたミニアルバム『Our Days』の話に。収録曲の『I’m Missing You』について、ヨンジュンが「恋しさというコンセプトで、3人で作詞をしたんですが、愛に対する恋しさというよりも、家族とか、たくさんのものを思う気持ちを歌詞にしています」といいコメントをしたところでソクフンが、「お手洗い、いいですか?」とまた会場を爆笑させ、ソクフン不在でトークが進行。同じく収録曲の『習慣のように』についてはジノが、「たくさんある習慣のなかで、愛する人を思い続けて、再び愛しているという言葉に戻っていく、そんな習慣があることを本当によかったなと思い、その思いを込めて書きました」。そして『私から離れて』については戻ってきたソクフンが、「SG WANNABEのこと、2人の声のことを考えながら書いた曲です。当時の僕の正直な心を表している曲でもあります」と語り、『習慣のように』と『誕生』の2曲を歌った。

この後は、SG WANNABEにこの場で曲を作ってもらう、という企画のもと、古家氏が「みなさんから単語をもらって歌詞を…」と言うと、すぐさま客席から「癒し」という声が。するとジノが「ではコードCでお願いします」と早速ピアノの奏者から音を出してもらい、歌い始めるというスピード展開に。ヨンジュンの「他にも何か歌詞とか単語とか…」の呼びかけに、今度は「永遠」という言葉が。ヨンジュンが単語を組み合わせ「“あなたを 永遠に 癒したい”どうでしょうか?」とまとめると、大きな拍手が起こった。のんびり眺めていたソクフンは意見を求められ、「十分にいいので、このまま進めてください」と答えたところ、古家氏に監督に任命されてしまい、メンバーと観客が一緒に歌うのを指導。結果、驚くほどのスピードでできあがったサビの1フレーズを会場中が見事に合唱し、盛り上がった。

そして、「ここからは僕たちの昔の曲、みなさんがご存知の曲をアコースティックにアレンジしたものを準備しましたので、聴いてください」というヨンジュンの挨拶のあと、3人はピアノとギターの伴奏で『罪と罰,Timeless』『生きて』『I’m Missing You』をドラマティックに熱唱。それぞれのソロと、3つの声の美しいハーモニーで観客を魅了し、最後は『僕の人』で会場を最高潮に盛り上げ、3人は観客の拍手と「アンコール」のコールのなか、笑顔で手を振りながら、ゆっくりとステージを後にした。

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