台湾で人気、実力ともにナンバー1といわれるシンガーソングライター、クラウド・ルーが5月18日と19日、渋谷でワンマンライブ「2017 SPRING TOUR-螢の光」を開催。2日目の19日にWWW X で行われたライブにも、多くのファンが集まった。

歓声と拍手のなか、客席を通ってステージの花道に上がったクラウドに、観客は早くも大興奮。クラウドのはずかしそうな「こんばんは」に観客も「こんばんは」と元気よく返し、会場は一気になごやかなムードに。

手拍子がなるなか、1曲目「スロウ・ソウル」から、温かい歌声とギターの音色が観客を包む。そこから軽快なテンポの「ドント・コール・ミー・ベイビー」に。思わず体が動いてしまう楽しいライブの始まりだ。クラウドのシャウトに観客も歓声で応える。

その後も、キュートなナンバー「Que te pasa?你在幹嘛?」、高音の美しいバラード「星座愛情故事之巨蟹座可不可以繼續說愛」、イントロから心にしみる「大人中」にうっとり。

そしてここで、クラウドが日本語のMCをしっかりと披露。
「今回のライブのテーマは『螢の光』です。僕は命の中で一瞬で消えてしまう、そういう美しいことを愛したい。たとえば今、たとえば流れ星。銀河のことを少し話します。時々、僕たちは人の生活をうらやましがって、遠い銀河の方がきれいだと思う。でも実は僕たちが一緒にいるこの生活、この瞬間がステキな銀河なんです。僕たちが銀河なんです!」

感動的なMCの後も、曲と曲の間を笑顔と、「Yeah!」「元気?」でつなぎながら、「一百種生活」「今天睡在這裡」「風雨」などを自由なリズムにのって、のびやかな歌声で聴かせていく。ギターのチューニングに夢中になって、マイクに頭をぶつけるなど、お茶目な姿を見せながらも、「早安,晨之美」「別殺我」などでは観客とコール&レスポンスで盛り上がり、「我愛你」のせつなく響く第一声には、悲鳴のような歓声が巻き起こった。そして最後の曲、ドラマチックに始まった「Oh Yeah!!!」は、途中から元気いっぱいなアップテンポに変わり、観客もみんな、手拍子しながら「Oh Yeah!」と一緒に歌った。

その後も手拍子は鳴りやまず、すぐにクラウドが再登場。気持ちがアガる「再見勾勾」を歌うと、今度はドイツの哲学者・カントの言葉を日本語で引用したMCに。
「存在することとは、行動することである。だから、毎日朝ごはんの後、僕は自分を信じる、自分の普遍の力を信じる」

そしてこの日、最後の曲となる「一定要相信自己」を日本語で歌った。静かに優しく力強く響く歌声、素朴で美しい日本語の歌詞が胸を打つ。観客はみなスマートフォンのあかりを灯して美しい銀河を作り、最後は「ラララ」と声を合わせて、感動的なエンディングとなった。

まだまだ聴き足りないファンに、「またね~!おやすみ~」と明るく声をかけ、クラウドは2日間にわたる東京でのライブを終わらせた。