台湾の3人組バンド、宇宙人に単独ロングインタビュー!!日本語アルバムをリリース。「日本の言葉で想いを伝えたい!」
2月に日本で2枚のアルバムをリリース、3月には東京・大阪でのワンマンライブを成功させた台湾の3人組バンド、宇宙人(Cosmos People)。小玉(シャオユー/ヴォーカル&キーボード)、阿奎(アークェ/ギター)、方Q(ファンキュー/ベース)の3人はそろって明るく穏やかで長身! すでに日本でもワンマンを含めたいくつものライブに出演し、人気急上昇中の彼らに、単独ロングインタビュー!
― 今回、日本でアルバム「10000 HOURS」と「TIME LAPSE」の2枚をリリースしましたが、まずは「TIME LAPSE」についてうかがいます。6曲すべて日本語曲! という勇敢な試みですね。
小玉:「モットトオクへ」と思って(笑)。
― 1曲目のタイトル「もっと遠くへ ~Move Forward~」にかけて(笑)。
方Q:日本でライブをやった時にファンの方たちにすごく励まされたので、今度は逆にみなさんの言葉(=日本語)で想いを伝えたい、返したい、そういう気持ちでこのアルバムを作りました。こういったアルバムを作る機会を与えてくれたことにも感謝したいです。
阿奎:挑戦しがいのあることで、すごく努力しなければいけないなって思いました。
― 「日本語で6曲歌って」と言われてどう思いましたか?
小玉:「ナニー!?」って(笑)。でもその国の言葉で歌を届けることができるってすばらしいことなので、積極的にやりたい! と思いました。
― ちなみにグループ内の一番の日本語の使い手は?
小玉・阿奎:(方Qを指して)センパーイ!
― では、方Qさん、小玉さんの日本語には何点をつけますか?
小玉:先輩だってこの日本語曲は歌えないと思うよ(笑)。
方Q:そうだね。僕の日本語は他の人の日本語を評価できるレベルじゃないので(笑)。でも日本で小玉の日本語曲を聴いた人はすごくいいと言うので、大丈夫なんじゃないかなあ。そう聞くとすごくうれしいですよ。カンペキデス!
阿奎:日本語曲のコーラスの部分では自分も歌うので、その時は小玉の発音を聞いて、いかにうまく合わせるか工夫をしました。
― 特に聴いてほしい曲はありますか?
小玉:僕は「彼女はボス ~She’s The Boss~」という曲をオススメしたい。これは初めてオリジナルで日本語の歌詞をつけてもらったんですが、歌詞を書いてくださる先生に曲をわたす時、イメージを一切伝えなかった。だからこれは本当に純粋な台湾と日本のアーティストの合作なんです。ところで一つ聞いていい? この曲を宇宙人の曲らしいなと思いました?
― 全然(笑)。でも歌詞と曲はすごくマッチしていると思います。女性の上司が好きな男の子の気持ちを歌っていますが、日本の宇宙人のファンは働く女性も多いと思いますので、うれしいかもしれません。
小玉:中国語ではなく日本語で歌うことを考えて作った曲なので、うまく歌詞と合ったのかも。僕は結構この歌詞の物語を気に入っていたんですが、今の話をきいてますます気に入りました(笑)。
阿奎:僕は「もっと遠くへ ~Move Forward~」。聴いた感じが中国語版の「往前Move Forward」よりもいい、味があると思いました。
小玉:(歌う)せ~ので~♪
阿奎:「行くぞ!」って感じがする。
方Q:僕は「あなたは ~And You?~」。中国語版の「那你呢 And You?」も好きです。この曲には人生観がうまく込められていて、今の世界はいろいろな情報が飛び交ってせわしない感じがするけれど、その中をスケボーでゆったりと通り過ぎて行くように、周りとは関係なく自分の道を行こう、そんなメッセージを伝えられる曲だと思います。
― では「10000 HOURS」について。これは昨年台湾でリリースした「一萬小時」の日本版ですね。
小玉:このアルバムを作る過程では、自分たちを表現したい、自分たちの可能性をみなさんに示したい、でもこれまでの自分たちから離れすぎてもいけないし、みなさんに受け入れられる音楽を作りださなければならない、そういう葛藤はありました。でも葛藤はいつだって伴うもの。実際の制作過程は本当に楽しい日々でした。新しい音を取り入れたい、これにチャレンジしてみたい、そんな思いがみんなたくさんあって、音作りには制限がない。すごく楽しかったです。
方Q:たとえば今の風潮として、ベースを実際には弾かないでシンセサイザーやキーボードでベースっぽい音を入れる人も多いけれど、そうするといかにも現代風な音楽になる。でも僕は、人が弾く音というものにこだわりがあるので、あえて自分で実際に弾いてレコーディングする、そういうチャレンジをしました。
― 制作において意見が違ったりすることは?
小玉:違う時は「違う!」って言うし(笑)、話し合いはよくします。何かを提案しても、3人全員が賛成しなければ、じゃあ変えてみるか、となる。
阿奎:一番身近にいる友が理解できない、理解しがたいと思う音楽だったら、もっと遠くにいる存在、ファンや聞き手に理解してもらえるわけがないですからね。
― 昨年は台湾で単独ライブも行いましたね。
小玉:今年の7月16日にTICC(台北国際会議センター)で大型コンサートを行うので、そのための準備として台北と高雄でライブを行いました。
― 阿奎さんと方Qさんもソロで歌いましたね。
方Q:今まで歌ってないですし、歌は得意じゃないので。たくさん練習はしましたが、すごく緊張しました…。
小玉:方Q先輩があの曲を歌ったのは、歌の最後に「どうか僕を好きになって」という言葉があるから、そう問いかければファンのみんなが「キャー」って言ってくれるからです!
― そんな狙いが(笑)。男性ファンも多かったですね。
小玉:今回のアルバムを出してから、男性のファンが増えたなと感じますね。
阿奎:自分たちのファンというよりも、自分たちの音楽のファンを増やしたい。だから男女関係なく、ですね。その音楽が聴きたいと思って人が集まってくるようなバンドになりたいです。
― 女性ファンはもう十分?
小玉:そんなことは絶対ない! 女性ファンが増えれば男性ファンも増えるはず(笑)。
― ライブを重ねていく中で、思いがけずライブではじけた曲はありますか?
阿奎:「Along Together」という曲は、ライブ用にはギターソロを入れたんですが、ライブでやっていくうちにいい感じだなと思うようになって、日本語版である「恋に似ている ~Alone Together~」では、ギターソロをいれたライブバージョンを採用しました。
小玉:日本版だけの阿奎のシークレット・ボーナスです!
― 2015年は宇宙人にとってどんな年でしたか?
阿奎:「一萬小時」から始まった1年でしたが、僕はこのタイトルのもとである「10000時間の法則」(どの分野でもプロになるには10000時間の練習が必要という理論)からエネルギーをもらいました。ギターとは長い時間を過ごしてきましたが、その時その時でいろいろな壁にぶつかる。プロになるにはそれでも希望を持って、前に進もうとしなくてはいけないんだと気づかされました。
方Q:阿奎は毎日練習時間を記録して、一年で自分がどれだけ練習したかチェックしてるんですよ。
阿奎:去年は750時間で平均して1日2時間くらい。目標は1年で1000時間は練習したいですね。
― では2016年はどんな年にしたいですか?
小玉:7月のコンサートで自分たちの音楽をどのようにみなさんに届けるか、今まで誰もやっていないようなコンサートを作り上げたいと思っています。日本でもアルバムを出しましたが、これは水面に石を投げたようなもので、どんな水しぶきがあがるか、大きな水しぶき、反応を得ることができれば、さらに日本で活動することが可能になると思います。今回、日本でいろいろな反響を聞きました。有名なDJの方が僕たちの曲をかけてくださったり、ファンがいろいろな反応を見せてくれたり。でもどんな反響があっても、僕たちは音楽を作り続けるし、みなさんによい音楽を届けたい。あとは…日本語がもっとうまくなりたいですね(笑)。
― お気に入りの日本語はありますか?
小玉:シュウリョ~。
方Q:モウソロソロ。
― では、もうそろそろ終了にしましょう(笑)。ありがとうございました。
元気いっぱいでツッコミも抜群の小玉、ふわっと優しい笑顔と言葉で場をなごませる方Q、キラリと光る発言がいちいちかっこいい阿奎。3人のインタビューは、終始にぎやかで楽しく、それでいて音楽について語る姿は真摯でプロフェッショナル。そんな彼らの魅力は、ライブでも存分に発揮されていました。まだ宇宙人を知らない方はぜひ一度、彼らの音楽を聴いてみてください!
プレゼント用に色紙にサインをお願いすると、はりきってバンド名をレタリングした小玉が「日本語で何かメッセージを書きたいんだけど、何がいいかな?」。そんなサービス精神たっぷりな小玉から、ステキな日本語メッセージも書いていただきました。
【サイン色紙プレゼント】
宇宙人のサイン色紙をTwitterフォロー&【サイン色紙プレゼント】のツイートをRTしてくださった方から抽選で1名様にプレゼントします!
2016年4月15日締め切り
Twitter ID : @dreamenet
※当選者の方にはDM(ダイレクトメッセージ)で当選のご連絡をいたします。DMはTwitterをフォローしていただいていないとお送りできませんのでご注意ください。
※プレゼントの発送は日本国内に限らせていただきます。
【プロフィール】
2009年に台湾でデビュー。抜群の楽曲センスで台湾はもとより、アジア各国で多くのファンに支持される。台湾では年間100本以上のライブをこなし、CMや広告にも多数、出演。
日本では2014年にタイワンダフル、SUMMER SONIC に出演、同年8月に日本デビューオリジナル・ベスト・アルバム「Cosmology」をリリース。2015年に続き、2016年3月に東京・
大阪でワンマンライブを成功させた。
【リリース情報】
「TIME LAPSE」
1,800円+税
レーベル SPACE SHOWER MUSIC
「10000 HOURS」
3,000円+税
レーベル SPACE SHOWER MUSIC