“国民の夫”ユ・ジュンサン、悩みに悩んで演じた法曹界の大物に最後は涙!? 「風の便りに聞きましたけど!?」DVD ユ・ジュンサンインタビュー
多忙なスケジュールで演じ切ったキャラクターに、悔恨の涙!?
「棚ぼたのあなた」で“国民の旦那”と称されたユ・ジュンサンが、俳優として躍進中のイ・ジュンと共演したスキャンダラス格差ラブコメディの傑作「風の便りに聞きましたけど!?」。DVD-SET1&SET2が好評リリース中!SET3が4月2日にリリースされます。本作は、超セレブ一家と庶民層の人々をスキャンダラスに描き、第51回百想芸術大賞TV部門最多の5部門(6候補)ノミネート、作品賞と女性新人演技賞の2冠に輝いた秀作。ドラマや映画で多彩なキャラクターを演じるユ・ジュンサンが“国民の旦那”から一転、超セレブ一家に君臨する“法曹界の大物”ジョンホを熱演し、その多彩な演技力を魅せつけました。そんな、演技派ユ・ジュンサンのインタビューが届きました。
――「風の便りに聞きましたけど!?」への出演を決めた所感を聞かせください。地上波ドラマでブラックコメディという新しいジャンルへ挑戦したお気持ちは?
アン・パンソク監督がこの作品を4年前から考えていました。内容が普通のドラマとは違いますから、地上波では韓国社会の政治や経済、色々なことを考慮しなければいけないのに、果たしてこんなストーリーのドラマをやれるのかと最初は思いました。なので、できること自体にやや驚いて、どうせやるんだったらみんなが驚くようなものにしよう、そして「この世の中には本当にこんな人たちがいますから、みなさん気を付けてください」と知らせることができる、そんなドラマを作れるという思いに、とても胸がいっぱいになりました。
――今回のドラマで演じたハン・ジョンホ役について簡単に紹介してください。
代々法曹界の家に生まれた法律家で、法務法人「ハンソン」の代表です。仕事を通じて知り得た政財界の要人の不正事実や秘密を武器に、政財界の黒幕として大きな影響力を持つ人物です。つまり、ある面から見れば韓国社会において、最高の権力を持った核心的な人物と言えるでしょう。教育熱心で家庭ではとても厳格な父親ですが、高校生の息子のインサン(イ・ジュン扮)が恋人を妊娠させてしまう事件がきっかけとなって翻弄されるという役どころです。実際のところ、簡単ではないキャラクターで、この人物をうまく表現するためにはどうしたらいいだろうかと悩みました。一目見て悪人とわかるような感じで演じてダメで、エリートでとても紳士に見えるけれど、裏ではとんでもないことしているということ、なぜ彼が悪人かということを少しずつ表現していかなければいけませんでしたし、色々なバックグラウンドを持った人物でしたのでちょっと大変でした。
――キャラクターを演じるのが大変なようでしたが、キャラクターの心理や行動について共感したり、理解したりすることはできましたか?
回を重ねるうちにだんだん理解するのが難しくなっていって、20話ぐらいには、本当に混乱してきてしまったんですよ。本来の私が持っている心情や性格が演じている人物とあまりにも違いすぎていて、とてもつらくなってきてしまったんです。撮影が終わった明け方、独りで悩みに悩んで監督に、非常に演じるのがつらいと相談しました。監督はとにかく最後までやってみろと言うので、勇気を出して最後までなんとかやり抜きました。最後の撮影を終えて、撮影現場を出る時には涙があふれて仕方ありませんでした。
――その涙の意味は、やり遂げられたということでしょうか?
いいえ。そうではなくて、この人物の最後のシーンは家に入っていくものでした。放映はされなかったのですが、家の中に入ってあちこちの部屋を歩き回って出たり入ったりしてするんですね。演じながら「なぜこの人はこのようにしか生きられなかったのだろうか」と思ったんですね。なんだかとても残念な人に思えたんです。悔恨の涙とでも言ったらいいでしょうか? そんな涙です。それからこの撮影がこれで最後というのと、短い期間だったけれども本当に一所懸命にやったという思いもありました。
――妻のチェ・ヨニを演じたユ・ホジョンさんとの息は合いましたか?
とても良かったですよ。そうでなかったら “ユユカップル”としてCMにまで一緒に出演しませんよね。本当に息はぴったりでした。
――息子役のイ・ジュンさん、嫁役のコ・アソンさんとの共演はいかがでしたか?
コ・アソンさんは、将来ハリウッドに進出する夢を持っていて、それを実現できる実力の持ち主だと思います。そのくらい柔軟性や周りの人たちとの協調性、作品を分析する力、色々な面から考えても外国でも俳優として遜色なくやれると思います。英語の実力も高いですし、英語は独学だそうです。このドラマが将来のための1つのステップになればいいと思いますし、将来が楽しみな女優だと思います。イ・ジュンさんは、本人はあまり言わないようですが、歌もうまいですし、ダンスはもちろん、ダンスを専攻していただけのことはある実力の持ち主です。そういったものを総体的に、演技を通じて表現してみたいと思っているようです。アイドルグループとして最初はデビューしましたが、俳優になるのが夢だったようです。将来は本当に大きく成長できる、成長していく俳優だと思います。見守ってあげてください。
――ユ・ジュンサンさんが選ぶ名場面や名セリフを教えてください。
撮影からかなり長い時間たってしまったので、記憶もおぼろげですが、それでも挙げるとすれば最終回のエンディングシーンと1話のエンディングの乱心のシーンでしょうか。欄干を掴んで気が狂ったように叫ぶそのシーンは本当に笑ってしまうシーンだと思います。それからもう一つ挙げるとすれば、相続人の条件について語るシーンですね。非常に長いセリフを私1人でしゃべらなければいけませんでした。徹夜続きで台本もでき上がってくるのが遅かったのですが、これは共演者やスタッフたちのためにも、「一発OK」で撮影を終えないとダメだなと意気込みました。本当に数ページもわたるような大量のセリフだったのですが、必死になってとにかく頭に詰め込みました。撮影の時間はすでに朝になっていて8時か9時ごろだったと思います。徹夜明けなので、私もスタッフもみんな頭がぼうっとしてくる時間でしたけれど、とにかく全部セリフを覚えて撮影に入りました。撮影が始まったら、1人のセリフを一気にしゃべりました。セリフの最後の方になってくると、何かもう私じゃなくて本当にハン・ジョンホがしゃべっていると自分でも思えてくるほどでした。そして最後の一言「これがまさに相続人の条件だ」と言い終え、「カット! OK!」の声が聞こえた瞬間は、本当にうれしかったですね。こういった喜びとか達成感があるからこそ、それがエネルギーとなってまた徹夜で苦労しても演じていけるのでしょうね。そんなエネルギーを感じることのできる瞬間でした。
――撮影現場では、ムードメーカーだそうですが、どうやってムードを盛り上げるのですか?
私は、自分のことを仲介役、監督たちやほかのスタッフたちと俳優たちとのパイプ役だと思っています。現場全体の雰囲気がよくなってみんなが楽しく仕事をできないと、作っているドラマがつまらないものになってしまうと思うんですよね。それから良いドラマ、視聴率の高いドラマというもの重要でしょうが、一緒にする人々がより楽しく仕事ができる現場であることも大切で、その方がもっと楽しいと私は思っています。だからどうやったら一緒に仕事をする人たちが、少しでも楽しく過ごすことができるだろうかと考えています。いくら視聴率が良くても、作っている人たちがケンカばかりしてギスギスしていたら、私とってそれは全然意味がないことなんです。一緒にやっている人たちが楽しく仕事ができて、その上視聴者の反応も良かったら、私としたらこれ以上望むことはありません。だからいつもそこを目指してやっていて、そこにたどり着くために、後輩や色々な人々が楽しい時間を過ごせるようにするのが、私の目標であり、役割だと考えてやっています。
――ハン・ジョンホがシャワーをしながら、熱唱するシーンがとてもおもしろかったのですが、歌うのは台本に元々あった設定でしたか?
はい、歌う設定にはなっていました。でもどの歌とは決められていなかったので、私がせっかく歌うのだからと思って、あのような歌詞の歌を探したんです。「窓を開けてくれ~」っていうシーンもありましたしね。歌の練習もして、わざと誇張して大きな声で歌いました。実際、家でもシャワーする時は思いっきり歌うんですよ。だから撮影現場でもそうやれて楽しかったですよ。
――今回のドラマは30部作と長丁場でしたが、モチベーションの維持や健康管理はどうしていましたか?
このドラマの撮影をやりつつ、水曜日にはミュージカル「ロビンフッド」のソウル公演をやり、土曜日にはミュージカル「あの日々」の地方公演ツアーをやっていました。ミュージカル公演の合間にドラマの撮影をこなすというかなり大変なスケジュールでした。でも先に公演のスケジュールが決まっていて、あとからドラマの仕事が入ったので、公演をやめるわけにはいかないですし、このドラマは画期的なドラマでしたから降りることはしたくなかったんですね。非常に大変でしたが、自分でもよくやり抜くことができたと思います。ここで倒れてはダメだ。ここで私が倒れたらドラマを見てくださっている人たちや公演を心待ちにしている人たちをがっかりさせてしまう。それだけはできない、その思いが、さらにがんばろうという気持ちにさせてくれたのだと思います。
――「風の便りに聞きましたけど!?」をご覧になる日本のみなさんにこのドラマの魅力を簡単に紹介してください。
「風の便りに聞きましたけど!?」は、最近にはめずらしいとても良い作品です。人間の心情の細かな機微を知ることができると思いますし、みなさんが人生を歩んでいくために有益な、新しい視野を広げるよい機会になると思います。「風の便りに聞きましたけど!?」そして私、ユ・ジュンサンをよろしくお願いします。
「風の便りに聞きましたけど!?」
DVD SET1&SET2、レンタルDVD Vol.1~14 好評リリース中
DVD SET3&レンタルDVD Vol.15~22 4月2日(土)リリース
各\19,000(税別)
発売・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント
DVD 公式サイト:http://kandera.jp/sp/kaze/
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